「雨…かぁ」

ソファーの背もたれに顎を乗せたレンが、ぽつりと呟いた。
外は雨。
こちらに来て、梅雨という雨の多い時期があるのは知っているが、その梅雨はとうに明けていた。

「なーにしんみりしてんだよ」

気味悪ぃぞーと笑うのは、ジェイドだ。

「だってさ…乾かないじゃん、洗濯物」

室内に干された衣類のお陰で、湿度は更に上がり空気が重く感じる。
水分を出して乾いてくれるならまだしも、なかなか乾かない上に時間がかかるほど湿気独特のイヤなニオイがしてくる。

「教会の人間どもに≪闇の王≫とか大層な呼び名までつけられちゃってるヤツのセリフか、それ」
「それ言ったら、その≪闇の王≫の守護蝙蝠がそんなでいいのか？」
「知るか」

視線を向ければ、袖を肩まで捲り上げたＴシャツに短パン姿でゴロンと床に転がっているジェイドが、嫌でも視界に入った。
天気は雨、ようやくやんだと思ってもどんよりと曇った空。陽は差さないのに、じめじめとした空気で肌はベタつき、不快な暑さがまとわりつく。

「シルヴァは？」
「調べものに行ってる。でもそろそろ――あ、帰ってきた」

カチャン、と玄関のドアの音を聞き、そちらに目をやると部屋に入ってきたシルヴァと目が合った。
蒸し暑さにやられてだらしない二人に対し、湿度を感じているのかすら不明な表情で床に転がるジェイドを跨いだ。

「おい、オニイサマを跨ぐな」
「そんな所に転がっているからだ」

この二人も仲がいいんだか悪いんだか…と内心苦笑していると、こちらへ来たシルヴァがすっと跪いた。

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梅雨明け後なのに雨と湿気だらけに嫌気がさしてた時にポチポチ書いてたもの。
どう締めようかなーって悩んで放置してる間に夏らしくなってきちゃったので、ここまでです。

文章能力の乏しさが目立ちますが、なんとなく普段の姿を出してみようかなーとか。
キャラ紹介、まだレンしかやってないのに。

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